金融リテラシーを高める教育が義務教育の中で全く実施されない国、日本。

また、20年以上にわたってデフレを経験してしまったためか、日本人は投資に対して臆病です。投資や資産形成が必要だとわかっていても、なかなか重い腰を上げられず、気が付けば定年なんていう人も多いのが現状だと思います。

本書「臆病な人でもうまくいく投資法」は、ファイナンシャルプランナーの竹川さんが、投資に臆病な人に、超ふつ~な投資法だけどガッチリ効果のある、「最も日本人に適した投資法」を教えてくれる一冊です。

具体的には、投資信託を活用して、長期でじっくり資産形成に取り組む「コツコツ投資」によるお金の増やし方を教えてくれます。

今回は、「臆病な人でもうまくいく投資法」のポイントを要約紹介します。

日本人は遺伝子的に世界一ビビリ

日本人は遺伝子的に世界一ビビリ

日本人って、そもそも、ビビリな人種だってご存知ですか?

本書の内容ではありませんが、日本人は遺伝子的に世界一ビビリ。だから、投資に対しても臆病です。

日本は「極東(ファー・イースト)」にあると言いますが、これは、つまり世界の端っこ。人類はアフリカで誕生し、移住の地を求めて、ユーラシア大陸を東へ移動してきましたが、その行き止まりが日本。新しい土地を求めて移動したフロンティア精神たっぷりの祖先もいたでしょうか、日本までやってくる人は、移動先で土地トラブルに負けたり、戦いを避けて移動してきた人々です。

だから、基本、ビビリで臆病です。

臆病な日本人でも、リスク少なくできる投資法とは

臆病な日本人でも、リスク少なくできる投資法とは

本書では、お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話が紹介されています。投資家像は極めて普通の人。金持ちでもなければ、ものすごいトレードスキルで財産を築いたわけでもありません。

そんな、どこにでもいる平凡な個人投資家が、「どのような考え」のもと、「どのような投資を実践し資産を形成したのか」を、非常にわかりやすく紹介してくれます。あまりに無理のない普通な投資を愚直に続けるだけなので、こんな方法でも資産が築けるのか!と勇気も頂けると思います。

本書では、うまく資産を増やした人たちの投資方法として以下のようなものが紹介されています。

リスクを抑えた、誰でも実践可能な投資法

❶低コストのインデックスファンドを組み合わせて、世界に丸ごと分散投資する方法
❷たった1本保有するだけで、簡単&手軽に国際分散投資ができるバランス型投信の活用法
❸「非課税投資」という武器を最大限に生かす確定拠出年金を使った投資法
❹自分が応援したい会社や事業を投資家という立場でサポートし、長期的なリターンを得る方法

11の投資スタイルの内、私が特におすすめする投資法

本書には11人の投信投資方法が紹介されていますが、個人的に是非参考にしてほしいと思ったのは、❶❸。
❶は2章で、❸は4章で紹介されています。
 
どちらの方法も、一度設定してしまえば、後は手間なし。さらに、コストや税金を抑えながら投資できます。
具体的にどの銘柄に投資しているかも紹介されています。

投資で成功するために大事なこと

投資で成功するために大事なこと

投資で成功するために大事なことは、「短期的な価格変動を受け入れて、長期的なリターンをじっくり待つ」こと。

多くの人が投資で失敗してしまうのは、短期的な価格変動や一時的な下落局面で、資産目減りに精神的に耐えられず売ってしまうから。そして、その後、投資を再開できなくなってしまうからです。

そうならないようにするためには、「時間」を味方につけた「コツコツ投資」が大切。手数料の安いインデックスファンドが投資には向いています。

投資のタネ銭を作る方法も紹介

投資をするためには、毎月の収入の中から、投資に回せる資金を貯める必要もあります。そのための方法として、以下を実践する具体的な方法についても紹介されています。

  1. 生活防衛資金を確保する
  2. 投資に振り向けるお金とそれ以外のお金に分ける
  3. 大まかな資産配分(アセット・アロケーション)を決める

最後に

今回は、竹川美奈子さんの著書「臆病な人でもうまくいく投資法」の要点を紹介しました。

私も、iDeCoやつみたてNISAでコツコツ長期積立投資を実践する投資家です。投資の必要性は感じながらもなかなか実践できてない人は、是非、良書を参考に、小さくでいいので投資を始めてほしいと思います。

私のコツコツ投資については、以下にてまとめていますので、ご参考に