人類を超える頭脳=汎用人工知能の開発で日本が遅れをとらないために

「人工知能」という言葉を聞かない日はないぐらい、毎日AI関連のニュースで溢れています。

しかし、その主役は、グーグル、フェイスブック、アップル、インテル、IBM、といった米国を中心とするIT企業ばかりです。

そもそも現在の人工知能第三次のブームのきっかけは、大きく3つ。

  1. ディープラーニングという概念の誕生
  2. コンピュータの能力が進歩し(計算速度の高速化)
  3. ビックデータが入手可能になった

米IT企業がこれほどまでに真剣にAIに取り組む理由は、AIとインターネットを通じて、我々の社会で日々生成されるビッグデータを収集し、利用停止できないサービスを作っていくこと。
そのために必要な人材確保や企業買収に巨額な費用をつぎ込んでいます。また、国家レベルにおいても、EUがニューマンブレインプロジェクトを設立したり、米国ではオバマ大統領が直々にブレイン・イニシアチブの立上げ、人間の脳の活動を徹底的に研究することを発表しています。

日本はどうか?

残念ながら、それほどの投資は行われていません。日本では、以下の通り、ようやく日本政府が動き始めたにすぎません。

  • 2015年1月が総務省が人工知能に関する研究会を立ち上げ
  • 経産省は産業技術総合研究所に新たに人工知能センターを作り、ビッグデータ分析を行う人工知能と、脳型人工知能の研究開発を開始
  • 2015年夏、文部省も人工知能研究に10年間で1000億円を充てる方針を発表

著者は、その投資規模を考えると米国と日本で100対1の大差がついている印象があり、投資額の差が研究論文の差にそのまま表れていると言います。

そんな状況を憂い、著者は、人工知能開発は単なるテクノロジーの一分野ととらえるのではなく、日本の未来を決する重要なカギと考えるべきだと述べます。

世界に先駆け柄、人間のような人工知能、人間を超える超知能を開発し、社会に役立てる必要がある。このことを、研究者や技術者など人工知能開発に携わる人々、政治家や官僚などの日本の指導者、そして社会のすべての人々に認識して頂きたい。

日本はもはや米国には勝てないのか?

しかし日本にも人工知能開発への切り札があるという。それが、構造的にヒト脳に類似する圧倒的に巨大な演算性能を持つハードウェア、NSPU(Neuro Synaptic Processing Unit)の開発によってです。

ハードウェア的に、汎用人工知能AGIチップ実現する。そんな技術が日本にも存在するのです。技術開発は「2番ではダメ」なのです。米国に遅れをとっている日本ですが、超知能を実現する技術は日本にあります。国はそのような企業が活躍できるよう、バックアップすべきだと著者は述べています。