【書評/要約】東大院生が考えたスマートフォンFX(田畑 昇人 著)(★4) 相場を動かすのは人間。スマホでいかに市場の心理変化をつかむか、戦術を公開

ルールを知らないと必ず負ける

スマホ一つで9ヶ月で1000万円をFXから稼ぎ出した経験を持つ「東大院生が考えたスマートフォンFX」の著者 田畑さんは、FXの経験を通じて、上記言葉を実感したと言います。

著者がFXが勝つためでたどり着いた答え(ルール)は、「人間の心理」。

相場を動かすのは人間。市場参加者ひとりひとりの「心理状態の変化」が相場を動かします。つまり、参加者の心理状態とその変化がわかれば、FXで生き残っていけることに気付いたのです。

本書には、「モニターの向こうにいるやつらはどんな気持ちでいるんだろうか?」と考え、時間・曜日による規則性や市場による傾向を探る。その結果、導き出した勝つための売買ルールが本書には惜しみなく公開されています。

今回は、本書の中から心理を活かした勝つための売買ルールを紹介します。

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田畑流トレード戦略1:時間帯取引×投資家の心理変化

【書評/要約】東大院生が考えたスマートフォンFX(田畑 昇人 著)

FXは平日は眠らない市場。東京⇒ロンドン⇒NYと市場が変わりながらも動き続けます。しかし、市場の変化と共に、市場にはある変化が生じます。

投機筋はこう動く

この市場で、大きな取引をする主体の一つが、短期トレードで利ザヤを狙う投機筋。彼らは、寝ている間に相場が急変することを嫌います。つまり、ポジションを持ち越さないために、それぞれの市場がクローズする間際に「ポジションを決済しようとするニーズ」が生まれます。結果、市場のクローズ前に相場が反転しやすくなります。

逆バリ、順バリを手掛けやすい時間帯

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投資家心理変化を利用した時間帯ごとの順バリ・逆バリを売買ルールを示したのが上の図です。これを売買に取り入れるだけで、「負けない確率」はグッと高まります。

なお、著者が、5つの順バリ・逆バリの中で、やりやすいと感じる時間帯が以下です。

ここを狙え!順張り・逆張りタイミング

❶東京時間の逆バリ(14-15時)
❷欧州時間の順バリ(17-21時、夏時間16-20時)
❸NY時間の逆バリ(25-29時、夏時間24-28時)

なお、NY時間22~25時までが様子見なのは、米国の経済指標発表があり大きく相場が揺れるためです。

田畑流トレード戦略2:時間帯取引×ダウ理論

【書評/要約】東大院生が考えたスマートフォンFX(田畑 昇人 著)

「いい感じに上がっているから買う」「いい感じに下がったから売る」という取引をしていては、必ず負けます。投資家心理変化を読むことが大切です。
この時、大事なのが「ダウ理論」。「ダウ理論」+「時間帯取引」ルールに基づいた売買は、強力な武器となります。

ここえ狙え!ダウ理論に従う売買のタイミング

抵抗線を明確に上抜けたところ:買い。損切は支持線を下抜けたとき。
支持線を明確に下抜けたところ:売り。損切は抵抗線を上抜けたとき。

相手の手の内を見る方法

投資家の手の内、例えば、どの為替レートで売買をしようとしているのか「相場の需要」が見られれば、勝てる戦略が立てられます。
この投資家の手の内を見る手段として、著者が薦めるのがFX会社OANDA Japan(オアンダ・ジャパン)「オープンオーダー」「オープンポジション」です。

OANDAのオープンオーダーとオープンポジション

オープンオーダーとは

オープンオーダーは、OANDAに集まっている指値と逆指値の情報、つまり、未約定のオーダー状況がわかる機能です。

オープンポジション

オープンポジションでは、OANDAユーザの保有中のポジション情報が分かる機能です。

これら二つの情報で、次に価格がどう動くかわかる

これら、ポジションオーダー、オープンポジションを合わせた情報を、OANDAでは「オーダーブック」と呼んでおり、この情報が理解できると、チャート見なくてもオアンダのオープンポジションを見るだけで、次に価格がどう動くか予想することができるようになります。

特に大事!オープンオーダー

2つの指標の内、特に重要なのが、特に大事なのがオープンオーダー

中でも大事なのが、「逆指値」の情報です。指値は「そこで反発しやすいポイント」であるのに対し、逆指値は「そこを抜けると走るポイント」になるからです。

同じようなポジション情報は、為替どっとコムでも見ることが可能です。しかし、為替どっとコムは基本、日本人ユーザの動向ののみです。しかし、OANDAではグローバルなポジション情報を把握できるため、より重要度が高いと言えます。

FXラボや、インジケーター、ボラティリティ確認ツール、など、売買戦略に重要な情報も多数揃っており、口座を用意しておくと、FXの売買戦略が広がります。

本書内には、これ以外にもOANDAを活用したトレード戦略が満載です。FXトレードの参考になるので、別記事で詳しく紹介しています。

最後に

今回は、田畑 昇人さんの「東大院生が考えたスマートフォンFX」から、スマホで投資家の心理を知り、勝率の高いトレードをする方法を紹介しました。。投資に100%勝てる方法はありません。しかし、勝率を高める情報を収集し、売買に活用することは可能です。

有益な情報を知り、活用することで、投資成績を高めていきましょう!