シンプルかつ健全な方法で老後に備える方法をわかりやすく解説

老後の生活資金をどうするかを考える際に、最も重要なことは何かわかりますか?

著者はこの答えは、「長生きをしている間にインフレになり、蓄えが尽きてしまうリスクをどう軽減するか」
インフレリスクをふまえた上で老後に対する心構えや対策をしなければ、老後の生活資金について考えることはできません。年収が800万円あったとしても、浪費や危険な投資により老後破産に陥る可能性も十分あるのです。

著者が考える結論はこちら。

【結論】老後資金の備え方はこうだ!

◆退職前なら
・早めに借金を返済
 手元に数百万円を残して、それ以外の金融資産は住宅ローンなどの返済に充てる。
 理由:預貯金の利息より借入金の利息の方が高いため

◆退職時
・退職金が出たら借金をすべて返済

・手元資金が数百万円になるまで退職金で生活し、できるだけ(可能なら70際まで)
 年金開始を遅らせる(繰下支給)。

 理由:老後に受け取れる年金額が増える。
    70歳まで待つと、毎月の支給額が42%UPし、インフレ対策になる。
    また、公的年金は何歳まで長生きしても受け取れるので、
    「長生きしている間にインフレになる」リスクへの備えとなる

・手持ち資金が数百万円は葬式代など備えとして残す。

・リスクを避けるために分散投資する
 資金は、インフレに強い資産である株式、外貨、物価連動国債に振り分ける。

・株式は銘柄分散(投資信託やETFなど)、時間分散する

・運用も大事だが、仕事をし、支出を見直すことも大事

・特に生命保険の見直しは重要

上記の備え方をふまえた上で、各章で以下が学べるようになっています。
・老後に対する心構え
・公的年金の基礎知識
・運用対象・資産運用の具体例
・機動的な運用の留意点
・家族の幸せを考えた終活

先に結論ありきで話が展開するので、自分が知らない部分のみを読み進めることもできます。非常に良心的な内容です。危ない投資をすることなく、年金をベースに長生きリスクに備える術がまとめられています。お勧めです。

なお、現在の60歳以降の無職世帯(2人以上世帯)の収入の支出は、収入が約20~21万円であるのに対し、60歳~の年間支出が300万円、70歳~が270万円ですので、それぞれ、毎月11万円(年間約100万年)、5万円(年間50万円)の赤字が出ます。
この不足分を補う備えができれば、老後の資金的不安は解消できるとしています。

ちなみに夫が平均的収入 賞与を含む月額の報酬が42.8万円で40年間就業し、妻がその期間すべて専業主婦であった場合の年金給付水準は、夫婦合計で約22.2万円となり、上記が達成できます。
つまり、平均的なサラリーマンであれば、普通に生活していれば、老後は暮らしていけることになります。

支出の見直しは大切ですが、過度に不安になる必要もありません。
自身で、ねんきん定期便はチェックしておきましょう。