グーグル等、米IT企業がAIに力を入れる理由とは?

最近、再び注目されつつあるAI=人工知能
コンピュータと脳科学が結びつくことで急速に開発が進んでいます。

現在、AI開発に関するニュースで中心となっているのはGoogleやFacebook、Amazonなど米IT企業。AIの技術者獲得合戦や企業買収等が世間を賑わしています。
本書は、そんなAIの最新道央や将来性や懸念について、わかりやすく解説した一冊です。

「弱いAI」から「強いAI」へ

1000億個のニューロンと1000兆個のシナプスを持つ人間の脳。
脳は見る・聞く・触る・読むなど、外界からの度重なる刺激に応じて、異なるニューロン間の結合の強さ(シナプス荷重)を変化させます。これが私たちの「記憶」や「学習」を司る基本的な仕組です(「ヘッブの法則」)。

1950年代に本格的に始まった当時のAI研究は、これら無数のニューロンのネットワークの変化を工学的に再現する「弱いAI」から始まり、現在は、人間と同じく汎用の知性を持ち、学習しながら、いずれは人間のような意識や精神さえも宿すようになると考える「強いAI」へと転換しつつあります。

データから「何か」を学び出すAI技術:ディープラーニング

これまでのAIに置いては、人間であるデータ・サイエンティストが大量データの特徴量(変数)を指定し、その後に大量のデータを高速処理ことが得意なコンピュータが計算を行っていました。しかし、人間が変数を指定することに限界が出てきています。

しかし、現在のディープラーニングにおいては、人間という教師の手助けがなくても、自分で勝手に大量のデータから何かを学び、問題を解くうえで何が本質的に重要なポイント(変数)であるかを、システム自身が探し出します。

興味深いのは、ディープラーニングが人間の脳の仕組みを参考にしていること。つまりディープラーニングがフレーム問題を解決できるとすれば、それは私たち人間が普段から何らかの形でフレーム問題を処理している、あるいは何かを切り抜けている証になるのです。

日本の全産業がグーグルに支配される日

欧米ではグーグルや伸び盛りのベンチャー企業が、次世代ロボットの開発に本気で取組み、研究者を集めたり、企業買収を行ったりしています。では、彼らはなぜ、AIに真剣に取り組んでいるのでしょうか?

彼らが真剣になっているのは、現在の日本が得意とする産業ロボットや、一部企業が研究開発を進め話題となっているニューマロイド型のロボットとは全く異なります。彼らが見ている将来はもっと戦略的かつ先進的です。

彼らの野望は、これらのロボットとインターネットを通じて、いわゆる「ビッグデータ(私たちの社会で日々生成される大量のデータ)」を収集すること。

彼らIT企業が会社に投入する次世代ロボットの多くは、クラウド型のAI。頭脳となるAIはデータセンタに、データを取得するロボット(車を含む様々なもの)には各種センサーが搭載されており、これらをインターネットで結ぶことでデータを収集。そのデータを使って、AIが出す分析結果は、企業の経営判断をはじめあらゆるシーンで使われ、かつ、膨大なデータを通じて、どんどん賢くなっていきます。

インターネット経由で様々な情報を提供と引き換えに、Google、Amazonをはじめとする企業は、、無数のユーザの日常データを大量に吸い上げます。情報を吸い上げられながらも、ユーザにとってはなくてはならない利用停止できないサービスとなっていくのです。これが、米IT企業が狙う次世代のAIです。

このまま進めば、AIが人間をも超えるかもしれないといわれる2045年を待たずして、現在、産業ロボットやヒューロイド型ロボットに注力している日本は、米IT企業に打ち負かされていくでしょう。それは日本にとって大きな脅威です。

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